アルパインクラブ(シニア)7月例会<高津川水系・広高谷、つむぎ狭>

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    【日程】

     2023年7月22日(土)~23日(日)

    【行程】

     7/22(土)

     広島=9:00ツムギ峡P-広高谷入渓10:00-F20上 ビバーク予定地点16:00

     7/23(日)

     St6:30-額々山9:00-13:20二俣-16:00ツムギ峡P=広島

    【参加者】

     7名(ユース2名)

    【登山概況】 例会担当リーダー(M.T)

     2年ほど前に寂地峡を上がり、ミノコシ峠からアシガ谷を下り、河津峡を登って寂地に戻るという計画を立て、実施した。沢の中で泊り、沢から沢へ山旅を楽しむという趣向。今回もその一環で計画した。沢登りは沢の中で泊まって焚火をしないと面白くない。

     

    7月22日 曇り時々晴れ

     7月のはじめの豪雨で現地への交通が心配であった。島根県の道路規制情報では県道42号(吉賀匹見線)が三葛の匹見寄りで通行止めになっていたので広島発のメンバーは全員六日市経由で現地に向かった。ただ先行したY.Aさんが三葛を通りすぎて匹見まで行ってしまったことが分かり、行政が出している情報も当てにならないことが判明。電話して確認する位しないとネットの情報だけでは不十分である。(この道路規制情報は7月25日現在も更新されていない。)つむぎ峡の駐車場は入り口付近で沢の水があふれ、入ることができない状態だった。近くにいた地元の方はすぐ近くの空地を使っても良いといってくれたのでそちらに駐車する。予定通りの時間につむぎ峡の登山口に集合できた。

     沢登りの準備をして9:30に出発。最初は広高谷沿いの林道を歩く。日陰は風もあり、比較的涼しいが日向は強烈に暑い。右岸から左岸に渡る最初の橋から入渓。沢の中は意外に涼しく快適。沢は淵や小滝と色々出てくるが泳いだり、巻いたりとどんどん進んでいける。左岸側に作業小屋が見えるところから滝場が増えてくる。途中ロープ30m×2P FIX。核心部のF19、20は右岸側を一気に巻いた。

     核心部を過ぎると傾斜も緩くなり、沢も開けてくる。時間もいい頃になったので適当な所を見つけて今夜の寝床をつくる。薪も豊富にあり地面が少々湿っぽいが申し分なし。夕食はY.Eさんが用意してくれたトウモロコシご飯と具沢山のミネストローネ風スープ。薪で炊き上げたご飯はおいしい。6合炊いたご飯をすべて平らげた。日が落ちるといつの間にか蛍が乱舞している。おしゃべりを楽しんでいる間に時間は過ぎ、9時就寝。心配していた虫の攻撃もなくいつの間にか眠っていた。

     

    7月23日 曇り時々晴れ

     4時起床の予定が40分も寝坊。急いで朝食を済ませ出発の準備をする。6時30分出発。しばらく沢を進み、橋が見えるところから林道に上がる。しばらく林道を進み作業小屋があるところから地図と磁石で方向を定め額々山を目指す。最初は踏み跡のようであったがそれも良くわからなくなった。藪の薄いところ狙って登って行くとやがて山頂から北西に伸びる稜線上に出た。荷物をデポして滅多に来ることのない額々山の山頂を往復後、稜線上を北西に進み、つむぎ峡への下降点まで進む。GPSで現在地確認をしようとしてスマホがないのに気づいた。稜線上を戻りながらみんなに捜索をしてもらった。何とか発見できてよかった。約1hのロス。

     つむぎ峡は二俣までに思いのほか滝が多く、すべてラッペル(30m×4P)。3hかかってしまった。予定では1.5h位しか見ていなかった。二俣からはさらに滝が続き30m×2Pのラッペル。右岸側の古い探勝道の跡を見つけ出渓する。あとは道の跡をたどり駐車場に戻った。

     

     女性の4名にとっては沢はほぼ初物だったと思う。しかし岩登りの練習などで基礎的な技術は習得できているので何ら問題はなかった。ラッペルを何回も行ったがビビるようなこともなく、スムースに下降できていた。これを機会に沢登りにも親しんでいただけたらと思う。

     リーダーとしての反省点は2日目のコースタイムを大幅に見誤っていたことである。1日目のビバーク地から額々山までを1.5hとしていたが実際は2.5hかかった。二俣への下りは計画では1.5hと踏んでいたが3hかかってしまった。さらに私がスマホを落としたためにその捜索に1h、寝坊したことで0.5hをロス。合計で4hの下山遅れになってしまった。時間の予定はもう少しシビアに計画するべきだった。

     

    【ヒヤリハット報告】

     本文にも書いたが額々山とつむぎ峡への下降点の間でスマホを紛失。ポケットに入れたはずだったのだがポケットにきっちり入っていなかったのだろう。

    スマホは電話機能だけでなく、写真を撮ったり、GPS機能使ったりと近年の登山では必携の装備になっている。スマホにはいろいろな情報が詰め込まれているので、それを失ってしまうと下界での生活にも影響するし、他人にも迷惑を及ぼしかねない。単なる金銭的な損失では済まされない。

    今回は皆に探してもらって何とか発見できたが、1時間のロスが発生した。下手をするとパーティの皆さんを危険な状況に陥れるところであった。大いに反省している。

    次回からはスマホにリーシュを付けてザックなどにビレイしておくなど対策する。

     

    【写真】

    <額額山 山頂にて>

    以上

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