広島支部25周年記念事業分水嶺登山準備山行 雪山訓練<三瓶山>

    【日程】2023年2月4日~2023年2月5日

    【行程】2/4 10:25西の原駐車場11:10—11:10西の原登山口—11:40男三瓶・扇谷分岐11:55—14:40男三瓶山頂14:45—14:50頂上避難小屋

    2/5 頂上避難小屋6:50—7:00犬戻し取付き—9:25ユートピア—10:20女三瓶山頂10:30—11:00大平山山頂—12:20孫三瓶山頂—13:30子三瓶山頂—尾根ルート—15:15男三瓶・扇谷分岐15:25—15:40西の原駐車場

    【参加者】5名

    【登山概況】 

    広島支部創立25周年企画山行として行われる「中国山地」の予行の雪山訓練として「三瓶ぐるり」が企画された。1日で歩ける周回コースを山頂小屋泊でゆっくり2日で歩くという企画で、直前に参加予定2名が欠席となったのは大変残念だったが、Yリーダーと山楽山学クラブ3名、ユース1名で実施。お馴染みの中年メンバーに加えて、初々しくやる気に溢れるNさんの参加で全体の士気も上がり、楽しい雪山訓練山行となった。

     1日めは西の原登山口から男三瓶山(山頂小屋泊)。2日め 山頂小屋を出て難所の犬戻しコースから女三瓶山、大平山、孫三瓶、子三瓶を経て西の原で終了。

    土日は暖かく安定した天候(曇り⇒晴)予報だったが、現地に近づくと雨が降り始めた。気温が低かったら雪になるところだろう。しかし西の原について車を降りる時、雨が止み晴れ間が覘いて来た。

    駐車場から車道を横切って西の原の雪原を進む。湿った雪は地面が隠れるくらいで歩き易かった。

    男三瓶・扇谷分岐のところで、全員がスノーシュー・ワカンを装着した。樹林帯に入ると最初は緩やかで、中腹にかかると傾斜を増し、ジグザグの登りが続く。雪山歩荷で汗が滲む。山の斜面は地面が出ているところもあり、雪崩のあとも見られた。少し広い山道でSさんに調達して頂いた三瓶バーガーで昼食タイム。

    その後、ひと登りすると展望が開けた場所に出た。左側は三瓶の山々、左側は西の原・浮布池、遠方に大江高山群が見える。3時前には男三瓶山頂に到着。曇り空の下、記念撮影し避難小屋へ向かった。

    貸し切りとなった小屋は中は窓が広くて明るく、6畳2間くらいの板の間と土間に分かれていた。備品の毛布を有難く、使わせて頂いた。小屋内0℃、明け方は-2℃でも底冷えすることなく過ごせた。

    夕食前にYリーダーとSさんが、明日の犬戻しにトレース準備にロープを持って小屋を出られ、小1時間して戻られた。

    夕食はAさんご準備の餅入りの中華鍋。他に嗜好品持ち込みで、節分の翌日ということで脂の乗った干した鰯も登場し、熱燗・ホットワインが進む。

    翌朝は早出をしようと4時起床を決め、8時前には就寝。

    深夜に小屋の外に出ると雪面は月明かりでヘッドランプなしで歩けた。山頂稜線の左上に煌々と照る月は十三夜だった。

    朝食は中華鍋残りと卵スープの餅雑炊。6時は外はまだ暗く明るくなる7時前まで小屋内に待機した。

    小屋を出てすぐに険しい核心部、犬戻し通過となる。細い尾根部でロープ設置待機中、朝焼けの空から真っ赤な太陽が昇って来た。

    犬戻しの尾根を抜けて展望が開けた場所に出る。青い空と真っ白な尾根が美しく、遠くに目指す女三瓶山のアンテナが見え始めた。

    女三瓶山から孫三瓶山までは一般登山道で登山者も多く踏み跡がしっかりあった。太平山、孫三瓶手前の分岐まで日の当たる場所は雪もかなり解けて柔らかくなっていた。

    風越から急坂を登り切って最後のピーク子三瓶に到着。下山道は前日、Yリーダーが前日子三瓶山の尾根を見ながら予告されたように尾根沿いとなった。地図を広げコンパスをセットする。雑木林の急斜面で枝を避けながら先頭は早いペースで進む。中腹辺りで後方からストップの声がかかる。目標地点に行くには尾根の左側に進んでいることを知らされ、右側の尾根にトラバースした。

    堰堤の手前に下りて、その先にある登山道と合流出来そうだったが踏み跡がいくつもあり、二手に分かれたが

    まもなく全員分岐に出た。西の原に着いて振り返ると青空が広がり、先ほど下った子三瓶山の尾根を見納めた。駐車場について山行終了となった。

    【感想】YE

    冬の三瓶山は初めてでしたが天候にも雪にも恵まれ、山行を終えると晴れ晴れした気持ちで、Yリーダーのお言葉を借りると「山で幸せになろう」が実践出来たような山行でした。

    今回、男三瓶山から「犬戻し」コースに臨み、三瓶にこんな凄い箇所があったとは!設置して頂いたロープにラビナをかけて進みますが、ハーネスに繋げたスリングは長過ぎないこと、身体の前の空間は空けておくこと。細かい注意点を教わりました。一例として教えて頂いた片手にピッケル・片手にストックの方法を試してみました。足元は崖で湿った雪で踏み抜きもあって慎重になりますが、足元ばかりに注意していると木の枝や支点で進めなくなったり、ロープが身体のどちら側にあるか常に考えて進まないと交わすことになりました。1回目より2回目は少し修正出来ましたが、まだまだでした。斜面でロープを交わす動きは危険でロープが掛かって転倒する事故が多いと聞き、実感しました。

    最後の子三瓶から尾根沿い下山も知らないうちに尾根を違えていたり地形と地図の確認が大事。これもよい経験となりました。

    楽しい企画・参加されたメンバーの皆さん、有り難うございました。