ユースクラブ11月例会 <根子岳/熊本県>
【日程】2015年11月21日~22日
【行程】鍋の平キャンプ場~大戸尾根登山口~根子岳東峰~根子岳天狗峰~大戸尾根登山口
【参加者】江角、田邊、安松、堀、平石、池本、田村
【1日目】
根子岳は阿蘇五岳の中で最も東にあり、
広大なカルデラ地形の中でひときわ目立つ鋸のようなギザギザした山である。
ユースクラブとして昨年11月以来、2回目の訪問。
今回の予定は日野尾峠~西峰~天狗岩~東峰~大戸尾根の縦走ルートで、前回のルートを遡る形となる。
天候は直近一週間安定せず、山行当日の天気予報も降水確率が午前50%午後80%雨と芳しくない。
出発時点では快晴だったが、阿蘇山域に近づくにつれ、次第に雲の割合が増え不安が募る。
広島を出発しておよそ6時間、月廻り温泉に到着。
買い出し組とテント設置組に分かれ、それぞれ夜の宴会に向けた準備を進め、再び月廻り温泉で合流。
根子岳を眺めながら翌日の山行に向けて体をリラックスし、ベースキャンプとなる鍋の平キャンプ場へ。
先客は4組ほどと非常に少なく、敷地をのびのびと使うことができる。
タープのもとで少し時期の早いプチ忘年会を行う。
ラッペル講習やロープワーク練習も行いながらゆっくり夜を過ごし、24時前に眠りにつく。
阿蘇の静寂な夜に時折、鹿の遠吠えが鳴り響く。
【2日目】
6時起床。雲間が見える。
天気予報は午前20%、午後50%に好転。
午後からの天候崩れを懸念し、
大戸尾根~東峰~天狗岩のピストンルートで最終決定する。
7:06 鍋の平キャンプ場出発。
7:22 大戸尾根登山口駐車場。
7:29 登山口。
豪雨による崩落、ベテランリーダー不在での縦走路への立入禁止を示す看板に加え、
噴火活動への注意喚起を促す看板が増えている。昨年同時期の中岳噴火に伴うものと思われる。
杉に囲まれた尾根を東峰に向かって真っすぐ進む。
樹林帯は黒土で滑りやすく、所々にロープやはしごが整備されている。
8:42 G6。前原牧場ルートとの合流点。
8:48 東峰-縦走路 分岐。
ガスから抜け一気に視界が開けるとともに足元には雲の絨毯。
晴天のときには決して拝むことのできないご褒美だ。
果てなき雲海に南の祖母山、阿蘇外輪、北の久住連山が顔を出す。
そして西には鋭くそそりたつ天狗岩、その奥に圧倒的な存在感で鎮座する阿蘇高岳が見える。
中岳から噴火煙はあがっていない。
8:51 東峰(標高1,408m)。
9:02 東峰-縦走路 分岐に戻り、天狗岩へ。
ここからは安松がトップでルートファインディングしながら進む。
9:12 C7。迂回を促す標識。先の岩峰が豪雨で崩落している。
いったん大きく下り、登り返す。
9:57 天狗の肩。
10:00 天狗のコル。ヘルメットとハーネスを装着。
10:12 トップは池本。天狗岩登攀開始。
ダブルロープで2人ずつ引き上げる。
江角、田邊、堀、平石、安松、田村の順で登る。
堀は初めての外岩登攀。高度感をものともせず軽やかに登る。
10:40 天狗岩(標高1,433m)登頂。
縦走路を眺め、往路を戻る。
11:17 懸垂下降。安松、堀、平石、江角、田邊、田村、池本の順番で北側の斜面を降りる。
西方向に振られそうになるのを耐えながらの下降。
11:45 天狗のコル。昼食をとる。
南からガスが湧きだし、視界が一気になくなる。
同時に雨風も吹き出し、稜線上での体感温度は一気に下がる。
温度計の表示は12℃。
12:11 C4。
ここから東にまっすぐ進むと崩落エリアに入ってしまう。
ルートミスしたことに気づき、いったん戻って北側の巻き道へ。
標識を見ると「この先危険!断崖絶壁」の文字があるも、
消えかかっており、わかりにくい。
12:15 B5。見晴新道に進むにはこの標識をこえる。
「転落事故有り 進入禁止」の表示がある。
12:35 C6。季節外れのミヤマキリシマが一輪咲いていた。
ミヤマキリシマの見頃は5月中旬~下旬。
桃色に染まった春の縦走路を想像しながら先に進む。
12:46 東峰-縦走路 分岐点。
12:50 G6。ここからは長い長い核心部(?)。とにかく滑る。
13:35 登山口。
13:42 駐車場。
下山後は南阿蘇の地獄温泉 清風荘で汗を流す。
すずめの湯の露天風呂は全国でも珍しい自噴温泉。
足元からポコポコと源泉が湧きだす。
広川SAで久留米ラーメンを堪能し、日が変わる前に帰広。
記:田邊