ユースクラブ10月例会 <石鎚山 墓場尾根>

    【日程】2015年10月31日~11月1日
    【行程】
    10月31日 土小屋~東稜ルート~南尖峰~墓場の尾根~弥山~愛大小屋
    11月01日 愛大尾根~本谷~中沢出合~南尖峰東稜ルート~土小屋

    【参加者】松浦、池本、古川、東、江角、田邊、安松、岩切

    麓の面河では紅葉が見頃であったが、土小屋は紅葉は終わりのようだ。霧に覆われ少し肌寒い。ところにより霜柱が立っている。落葉の絨毯を踏む心地よい音を愉しみながら快適な登山道を進む。途中より霧が晴れ、聳え立つ南尖峰から瓶ヶ森までよく見える。
    休憩所のベンチ脇の踏み跡から東陵に入る。稜線通しで笹と灌木に覆われた道。トレースは比較的明瞭で分かりやすい。笹薮を掴みながら登る、中沢の出口を過ぎ、南尖峰直下の岩場は少し緊張する。南尖峰到着。小休止と登攀準備。
    南尖峰より尾根基部へ下る。入口は踏み跡があったが、次第に不明瞭となり右往左往する。結局大砲岩下の柱状節理の岩峰西側を下ることになった。急な草付をお助けスリングを出し下る。尾根の方に回り込みルンゼ状の所より取り付く。
    3パーティに分かれ登攀開始。1ピッチ目トラバース気味に尾根に出る。終了点からは南尖峰への眺望が開ける。小さいながらギザギザの尾根でアップダウンを繰り返しながら小刻みにピッチを切って進む。3ピッチ目終了点直前が下りで切れ落ちているため緊張した。松浦-田邊パーティーは大砲岩側の藪漕ぎ、チムニールートを開拓している。コンテで大砲岩上の尾根に移動。4ピッチ目では田邊が初リード。5ピッチを刻み登攀終了。
    傾斜は全体的にきつくなく、手足もしっかりおけるが、切れ落ちているところも多く程よい緊張感が味わえた。
    天狗岳、弥山を経由し愛大小屋へ到着。すぐ近くの水場はホースはあるがしばらく好天が続いた影響か、水が出ていない。その上部を少し登ったところからチョロチョロ流れている水を辛抱して水筒に入れる。テントも持参したがこの日は貸し切りで小屋を利用する。綺麗で快適な小屋であった。
    2日目、この日も天気は何とか持ちそう。しっかり笹が刈り込まれた道を本沢へと下る。途中本沢で水を補給し、中沢に入る。遠くに幕岩が見える。水はほとんど流れていない。少しして二股に分かれているが、道標がある。途中10mほどの滝をフィックスロープを張り左岸へ高巻く。もう1ヶ所滝を左岸に高巻き、幕岩の下部まで到着する。稜線への最後の笹薮はかなり急登。手で掴みながら這い上がった。昨日通った道を帰り土小屋に到着。

    【感想】
    天候に恵まれ、墓場尾根から南尖峰を見上げる風景は、ギザギザの稜線と空とのコントラストが綺麗でアルプスのにも引けをとらない格好良さ。
    愛大小屋は薪ストーブ付きの綺麗なこぢんまりとした小屋で、皆で鍋をつつき楽しい団らんの時間を過ごした。またこの小屋に来ることを約束する。
    中沢は段差が大きく、さらには急登の連続。足にはこたえたけど抜けたときの幕岩の眺めは格別。充実した2日間でした。
    石鎚山は角度を変えるたびに表情を変え、まだまだ沢山のルートがあるらしいし。石鎚山の懐の深さを感じた。
    (記:安松 崇)

    【コースタイム】
    10月30日 7:40土小屋出発-8:35東陵分岐-9:50南尖峰-11:50墓場尾根取付 登攀開始 -15:00登攀終了-15:30弥山-16:45愛大小屋到着
    11月1日 6:25愛大小屋出発-7:00中沢出合-10:00東陵-11:35土小屋到着