山楽山学クラブ8月例会<石鎚山>

    【日程】2020年8月29日~2020年8月30日

    【行程】

    8/29 御塔谷登山口11:20—11:45分岐12:10—13:45岩原—14:30刀掛—15:30キャンプ地

    8/30 キャンプ地7:05—7:30十字分岐—8:20天柱石—10:30夜明峠10:40—11:15一の鎖—11:40二の鎖—12:10三の鎖—12:20石鎚山山頂12:40—13:30夜明峠—13:52剣山14:00—15:40成就神社—16:10ロープウェー乗り場==16:40駐車場

    【参加者】10名

    【登山概況】 例会担当リーダー

    御塔谷は、石鎚山南西面に突き上げる、大きな谷で、ロープウェーが出来るまで、この谷沿いを登られていた。

    一日で、抜けるには距離が長いので、十字分岐手前の右岸に、宿泊することが多い。

    分岐からは、徐々に高度を上げ、天柱石を見上げる頃より、ブナやミズナラの大木が多い原生林の中をあえぐように登ってゆく。

    石鎚山の北壁が真じかに見えだす頃には、夜明峠も近く、すてきなフィナーレを迎える。

    稜線に出ると、多くの登山者と出会うこととなるが、御塔谷の静かで山深い山旅の素晴らしさを改めて感じ入るだろう。

    【感想】 

    石鎚山(1982m)登山~「日本霊異記」には石槌山。

     石鎚山は、霊験あらたかな山。西之川からのルートは、人家が残っているという成就社の分岐まではしっかりした道だが、そこを過ぎると、森の中の狭い道を登っていく感じで、霊気さえ感じる。天柱石のあたりは特に雰囲気がある。

     また、石鎚山は、天童荒太の「永遠の仔」に出てくる救いの山でもあり、殺人を起こしてしまう怖い山でもある。

     キャンプ地に着いた途端、予報にはなかった強い雨が来て、西之川は増水し、濁流と化した。川そばの砂地に張ろうとしたが、一気に水嵩が増した。夕食に予定していたヤマメも幻と化した。一段上の森の中に幕地を探し、それぞれが思いの寝床を作った。

     なんとなく寂しい夕食になりそうな時、部長の発案で焚き火をしようということになった。湿ったシバや枯れ木を集め、随分苦労したが、中に一人、火付盗賊改が居て、何とか暖を取れるまでに。薪の火は心まで暖かくなった。

     翌朝は、増水していた川も引いて、登山道に戻れ、夜明け峠までの徐々に急登になっていく道を全員登り切った。思えば長い長い道のり。

     その後、私は、一の鎖を過ぎてから離脱してしまったが、しばらくしてガスが出てきて、下山時には、尾根の左側はお日様、右側は雷という珍しい天候に遭遇した。双方がしばらく拮抗している間、お天道様を応援したのに、ある時間からお日様は逃げてしまった。挙げ句は、雷雨となり、道は濁流となって、我々の足を嫌が上にも焦らせた。

     猛暑の中、熱中症になりかけては雨にあたるという感謝でもある天候とも言える。

     72歳が二人ともバテてしまった。年齢からして、15kgは無理になってきたようだ。

    【ヒヤリハット報告】

    9月29日に反省会をした。

    参加者は、まず、誰もが雷の怖さをあげた。

    近くに落ち、肝を冷やした! 雷対策は今後も大きな課題であろう。

    澤江さんの、雷雨の情報がぴたりと当たり、ネットの威力を知る。

    1日目のツエルト宿泊は、各自、張り方、張る時間、場所等の課題が残った。

    経験を積むことが肝要だろうが、雨の中でも焚火をし、濡れたものが乾かせた。

    2日目の行程、数名、熱中症や疲労で、残念だが登る事を辞退された。

    夜明峠で、大半の荷物をデポしたが、肝心な雨具を上に持って上がらず、まさかの雨に降られた。