沢登り講習会Ⅱ<寂地峡>
【日程】2019年8月24日~2019年8月25日
【行程】
8/24 寂地峡キャンプ場12:00集合(ロープワーク練習)
8/25 寂地峡キャンプ場8:00—8:20木馬トンネル(入渓)8:30—10:40F6地点11:40—12:00三段滝12:15—12:50出渓—14:00寂地峡キャンプ場
【参加者】21名
【登山概況】
山行指導部講習を兼ねた沢登り例会はゆうゆうクラブから2姪の参加を得て実施されました。7月の初回が天候不順のため中止となりましたが、今回は当初24名の参加で計画し、前日のロープワークを含め未経験者をはじめ参加者の期待は大きいものがあったと思います。心配していた天候も曇りで沢登りには支障のない状況にありました。24日に寂地峡キャンプ場に入り、3班に分けてロープワークを実施、翌日の本番に備えました。当日は予定通り8時30分入渓し、数日前からの雨でやや増水していたとはいえ順調に沢を進みました。
前日の班分けに沿って講師、サブリーダーが引率しましたが、参加者の多くに沢登り経験の浅さや安全意識が十分でなく、3つのヒヤリハットを起こす要因となったと思われます。特にF6の崖登りについては反省点が多く、クラブ部長からロープワークや安全意識について注意される結果となりました。例会担当の小生も大いに反省するところで、今後の研鑽に努めたいと思います。それだけに予定を1時間ばかり超過した出渓となりましたが、この経験は大切で今後の山行に役立てるべく、ロープワークや岩登り訓練に努めたいと考えます。
【ヒヤリハット報告】
ヒヤリハットの実際
1 約2mの高さのある岩に沿って滝の流れにある足場を登るところで,ロープを利用しながらトップに続き他のメンバーも順次登っていた。ところが,みんなが登った位置から約2m位左の場所が階段状で登りやすいと考え,そこに取りついたところ,登り始めてすぐ棚に苔の生えているところを左足で踏んでしまい,左方向に滑り水面に落下した。
確保がない場合,初心者はトップの歩いたコース,前の人が歩いたコースを登るのが基本である。
2 上部でビレイされながら崖を登り切るところで,最後に山側に一歩目の足を出すべきところを谷側に出してしまい滑って落下、宙づりとなった。
3 続いて落下した人を、ビレイヤーを手伝い引き上げたが、自身がセルフビレイをとっていなかった(二重事故の危険)。
クラブ部長講評
ヒヤリハットは、誰にでもあることで、そこでしっかりと反省し、何が問題であったか、どうすれば改善できるのか?各々が、つつみ隠さず報告し、みんなの叡智を集めることが、大切と思います。
先日のミーティングでは、その点に不満が残りました。
ザイルを使用しての沢登りの場合、トップは、ザイルワークに神経をとがらせる。
クライマーのスリップ、滑落はリーダー、トップの責任です。
セカンドビレイヤーは、トップの確保と同時に自らを守るセルフビレイを確実に取る。
ザイルは、完全な安全圏に到達してから初めてほどき、滝上をセルフビレイなしでうろうろしない。
沢登り、クライミング、雪山登山をするのであれば、己に厳しく、心身を鍛え、実地経験を積んで行くしかありません。