山楽サロン 「自然観察会」
山楽サロン 「自然観察会」
10月14日(日)晴れ 大潰山にて
講 師 佐久間智子さん
参加者 20名
8:30 大佐スキー場集合・座学
9:48 徒歩にて登山口・登山開始
11:30 大潰山・昼食
14:40 大佐スキー場着
座学内容
大潰山の歴史について説明
里山で人の手が入っていた山・山の上から遠くが見えていた
山頂部で放牧が行われていた・炭を焼いていた跡がある(たたら・炭)
山の植生説明
萌芽能力が高い木は、コナラ、クヌギ (低い木はトチ、コシアブラ)
萌芽能力高い時期(直径10~20センチの時)
光が当たる明るい林に多い植物は…ツツジ、アケボノスミレ、ササユリ、ナツトウダイ等
1960年以降、草資源が使われなくなり草原が減少した…火入れ草原として雲月山、深入山が残っている。
昔草地として利用された山(山頂部に草原が残っている)・・・大潰山、大佐山、聖山
草原性植物(草地環境に生育する植物)・・・大潰山27種類、草地として利用されていない臥龍山では4種類
当日観察した植物
水田周辺:アケボノソウ・オタカラコウ・サラシナショウマ・マアザミ・アキチョウジ・
ゲンノショウコ・アキノタムラソウ・ツリガネニンジン
大潰山:キバナアキギリ(仮雄しべを押すと上から雄しべが下りてきて昆虫の背中に花粉を付ける)・リンドウ・ヤマラッキョウ・アキノキリンソウ・シラヤマギク・ツルリンドウ・
ホソバシュロソウ・キキョウ・チヂミザサ
樹木
〇麓の雑木林…幹が太く年数が経った木が多い。萌芽のピークは過ぎているかも知れない。
イヌブナ(ブナより海抜が低い場所にある)・コナラ(葉柄あり)・ミズナラ(葉柄なし)ツリバナ(実が5つに割れる)・コマユミ(実が4つに割れる)エゾユズリハ(雄雌あり)・オオウラジロノキ(リンゴのような実、果実酒作る)コバノミツバツツジ・ダイセンミツバツツジ・キシツツジ・カシワ・ツタウルシ(かぶれる)・リョウブ・ダンコウバイ、クロモジ(香りがする)・ガマズミ(かんじき材料)・アベマキ・アオハダ・クリ・タンナサワフタギ(ブルーの実)
感想
最初に座学で、大潰山がどのような山なのか教えて貰い、その植物が何故あるのか等
考えながら歩くことができた。いつもと違い見る対象は植物、山を登る事より植物!
頂上からは海と島も見え、深入山、臥龍山、大佐山…登りなれた山も沢山、坂原さんのドリップコーヒーをいただきながら、のんびり景色を楽しんだ。
キバナアキギリの花粉付け実験には、何人も挑戦した。
佐久間さんの分かり易い説明で、今日見た植物は覚えました。
会員とはいえ遠くまで、観察会に来ていただき有難うございました。
*山から見えた風力発電の風車について、斎支部長より説明がある。 長谷川記
佐久間さんから一言
大潰山はツツジやスミレ等、春の植物を観察するために登る事が多い山でした。今回は秋
に登り、ツリバナやコマユミの実等、春とは違うものを観察することができました。
同じ山でも季節を変えて登ると様々な発見があることを改めて感じました。道中、いろい
ろな質問をいただき、みんなで観察して考えるという楽しい時間を過ごすことができまし
た。このような機会を与えていただき、ありがとうございました。