ユースクラブ(本部、四国、広島) コラボ登山

    【日程】2016年11月12日~13日
    【行程】①見ノ越~西島駅~大剣神社~刀掛ノ松~岩室神社~おくさり~一ノ森~二ノ森~経塚森~剣山~ジロウギュウ峠(トラバース)~丸石~丸石避難小屋~奥祖谷二重かずら橋 (形態:縦走)
    ②名頃~ダケモミの丘~三嶺~カヤハゲ~韮生越~白髪避難小屋~高ノ瀬~丸石避難小屋~丸石~ジロウギュウ峠(トラバース)~剣山~見ノ越 (形態:トレイルランニング)

    【参加者】古川、池本、田村、結城
    【感想】
    皆さんは,登山に関してどのようにお考えをお持ちでしょうか。
    どのような意味を持って自分は山に登るのだろうかということを,私は時々考えます。
    そのような中,今回私は四国の剣山を登ってきました。その山行で印象に残ったことが二つあります。
    この感想文では,その二つをご紹介したいと思います。
    まず一つ目はトレイルランニングやフリークライミングに対する考え方が変わったことです。
    トレイルランニングやフリークライミングに関して,私は否定的な考えを持っていました。なぜなら,それらは非常にスポーツ化され,それ自体が目的となってしまい,登山とはかけ離れ,もはや一種の競技になってしまっていると捉えていたからです。
    私は登山がスポーツになってしまうことに違和感があります。さらにそのようなスポーツ化は,人間の純粋な山に挑む精神を奪ってしまう気がしていました。しかし,下山後に四国や東京のユースの方々とお話をしているうちに考えが変わりました。
    トレイルランニングやフリークライミングはトレーニングの一つだとおっしゃる方がいました。何のためのトレーニングかという言うと,登山技術を向上させるためだそうです。「スピードや,精度の高いクライミングは遭難や滑落のリスクを減らす」という考えでした。
    自分の中には存在しない視点でしたので,驚くと共に納得させられました。印象に残ったことの二つ目は,私は登山をする人が好きだということを発見できたことです。
    私は20年間(私が今まで生きてきた期間の90%の時間)をラガーマンたちと共に過ごしてきましたが,彼らと共に時間を過ごすことが非常に楽しく充実した20年間だったと言えます。
    今回,剣山を下山した後,四国ユースの方に準備していただいたBBQや焚き火を通して様々な方と接するうちに登山をする人はラガーマンと同じような雰囲気を持っていることに気がつきました。その共通点は言葉では表現しづらいのですが,部分的に表現しますと謙虚さと思いやりではないかと思います。ラグビーは相手に身体をぶつけることがしばしばで,その時自分も痛いのですが,相手の痛みも分かるのです。そこから,謙虚さや思いやりが生まれます。
    登山では自然の中で多くの時間をすごすうちに,その壮大さや厳しさを身体が認識し,それが謙虚さや思いやりにつながるのではないかと考えております。そのような点から,私は登山をする人の魅力にすっかりはまってしまいました。
    20年間慣れ親しんだ環境を飛び出して新しい環境に入っていくのが少し不安ではありましたが,飛び込んだ先は素晴らしい環境でありました。これから,残りの50年か60年をこの環境の中で過ごしたいなという心持になっています。以上の二点が,今回の山行で印象に残ったことでした(剣山自体の感想とは,ずれてしまい申し訳ありません)。末筆となりましたが,今回学生である私が剣山に登るにあたって大変,お世話になりました方々に厚く御礼申し上げます。(記:結城)