山楽山学クラブ1月例会<恐羅漢山、天杉山、高岳>

    【日程】2025年1月11日~2025年1月13日

    【行程】1/11 恐羅漢スキー場リフト下部10:10—11:30恐羅漢山11:55—13:20台所原13:40—15:20中ノ川山—15:40岩倉山分岐(泊)

    1/12 岩倉山分岐6:30—7:55天杉山8:25—11:40野田の百本松12:15—14:30高岳までの中間地点

    1/13 高岳までの中間地点6:30—10:10高岳10:20—11:45ピーク840地点—15:40 R191県境虫送峠

    【参加者】4名

    【登山概況】 担当リーダー(T.Y)

     積雪期に恐羅漢山から高岳までのルートは、支部の皆さんに是非登ってもらいたいとびきりのルートです。カヤバタリフトを使用すれば、比較的楽に恐羅漢山の山頂に立てます。

    秘境の台所原から中ノ川山や天杉山の稜線に上がれば、なかなか見ることの出来ない恐羅漢山~砥石郷山の北面が美しく望めます。

    また、野田の百本松~高岳の間は、支部行事で毎年笹を刈っているところです。広島支部が、日本山岳会の100周年記念事業として登山道として復活させ、維持をして来ました。今後も大切にしたい登山道の一つです。

    さて、新雪がかなり積もっていることは、出発前から分かっていました。全員スノーシューを用意し、何より頑張って登ろうという意欲を感じておりました。が、リフトを降りてから、最初、斜面の一歩が胸まであり、正直「どうしよう?」と考えてしまいました。何とか、皆でラッセルをして、恐羅漢山に立つことが出来ました。

    心の中では、台所原でテント泊かな?と考えていたところ、Kさんが中ノ川山へのラッセルを頑張ってくれ、登る過程で私も澤江さんも調子が出てきて、予定の完登に意欲が出て来ました。

    テント一泊目では、KNペアによる石狩鍋を美味しく頂き、元気百倍、力が湧いて来ました。

     翌日は、暗いうちから、野田原の頭を目指し、スノーシューでぐいぐいと前進しました。積雪も安定しており、登山道整備のベース、野田の百本松へ長い下降をこなしました。

    その後、少しでも高岳に近づきたいと頑張りましたが、体力が底をつき、聖山分岐には達することが出来ず、二日目のテントを張りました。

     最終日は、高岳を越え、国道191号線までの複雑怪奇な稜線を進みます。この日も、ヘッデンを付けて、高岳を目指しました。ラッセルもそろそろ飽きてきたかな?という頃、山頂に立ち、皆で喜び合いました。

    ところが、これからが、問題でした。最初は、スノーシューの気持ち良い下降でしたが、北尾根中間点からは、登ったり下ったり、ルート判断も難しく、最後の砦のようでした。皆、最後の踏ん張りで虫送峠(国道191)に到達し、完登の喜びを味わいました。

    真っ白な雪の世界で、奮闘した三日間は、何ものにも代えがたく、雪山登山の醍醐味を心ゆくまで楽しませていただきました。仲間の皆様に感謝申し上げます。

     

    【感想】K.K

    2泊3日で恐羅漢から高岳、191県境峠までの雪山縦走。雪山テント泊は今回で3度目。スノーシューは初体験。ワクワクする思いで挑んだ。

    今年1番の寒波到来の中、リフトを下りると胸までの積雪が目の前にドカンと広がる。前日の新雪が60センチとリフトの管理人。偶然出会ったご夫婦の計6人でラッセルの始まり。深雪の中トップを切ったのがYリーダー。重い荷物を背負ってのラッセルは大変そうだった。

    交代しながら全員の協力の元に頂上まで辿り着く。そこから台所原を通過し、中ノ川山近くでテント設営。

    前回のワカンでは、テントに入った途端に何度も足がつり痛い思いをした。今回のスノーシューでは、大丈夫だった。足の負担が少ないと実感した。

    夜は、石狩鍋、日本酒で今日の厳しい行動を労った。夜はホッカイロを使っても足元が寒く寝る事が出来なかった。

    2日目、スノーシューのゴムの状態が悪い。装着に時間がかかる。左足が沈み何故だと悩みながら20メート進む。スノーシューが外れたことに気づき、探しに戻る。かじかんだ手で、思うように装着出来ない。

    天杉山から野田の百本松を過ぎた所でテント設営。夕食はお雑煮、疲労した体に染み渡りエネルギーチャージ出来た。明日も頑張れる!

    夜は冷え軽減の為、予備の靴下を履きカイロを入れた。お尻にもカイロ。寒さ対策は今後の課題となる。

    3日目、新雪の中の下山は、足を入れ込む毎、サクサク感が病み付きとなり楽しい。ただし、時々両足が深く穴にはまり込み這い上がるのが大変。

    高岳から先は複雑な地形。リーダー達のルートファインディングのお陰で、アップダウンを繰り返しながらも無事に191までたどり着いた。

    反省点として、スノーシューのゴムベルトの交換をしておけばよかった。ラッセルは殆どリーダー達がされ、トレースの後を楽に歩かせて頂いた。次回はラッセルの距離を伸ばし、メンバーの負担を最小限にするように心がけたい。

    【ヒヤリハット報告】

     なし