富士山 ライド&ハイク(個人山行)
【日程】2023年9月17日
【行程】
田子の浦みなと公園-富士宮口五合目-富士宮口頂上-剣ヶ峰(往復)
【参加者】:2名
【登山概要】:リーダーY
「ふ~じは日本一の山~♪」
私は富士山に登ったことがない。登山を趣味にしていると絶対聞かれる登山あるある「じゃあ富士山も登ったことあるんですよね?」それに対し「いえ富士は見る山で…」と言ってその場を凌いでいたし、それほど興味もなかったのだが、世の中に自転車と徒歩の人力二刀流で3776mをワンデイで登りきる猛者がいるという話を聞いて、俄然興味が湧いてきた。折しも『富士山登山ルート3776』というスタンプラリーまで開催されている。私事ながら、ここ数年、腰痛に悩まされ、思うような山行を行えていなかったのだが、このチャレンジは荷物を担がなくてよいので実行可能だ。そう思うと胸が躍り、この一連のライド&ハイク計画を立てた。
第一弾として、昨年9月の伯耆富士(大山)から始まる。日野川河口(標高0m)から弥山(1709m)まで。再びスタート地点の河口に戻って見上げた、はるか遠くの頂を見ると、普段の登山以上に感慨もひとしおであった。
第二弾は、今年5月に伊予富士(1756m)へ。ライド&ハイクの素晴らしさを布教するため、宮島トライアスロンのメンバーへ練習にいいよって誘ったら、なんと仲間が3人も集まった。伊予西条のベネチア龍神社(標高0m)からスタート。みんなもがき苦しみ、全員登頂を果たした。
本番。初出場ながら宮トラ個人の部で、好タイムで完走した深町さんが加わった。強力な仲間だ。
9月16日 22時 睡眠時間を確保するための新幹線移動であったが、挑戦前の興奮からか車内で一睡も出来ないまま新富士駅に降り立つ。9月の真夜中とは思えないほど気温と湿度が高くミストサウナ状態。長丁場に備えて、夕飯はすでに食ったが、さらにすき家で牛丼を頬張る。
17日 0時 田子の浦みなと公園(標高0m)を出発。富士宮口五合目まで自転車で距離約40km、標高差2380mのヒルクライムだ。中心部を過ぎるとすぐに登りが始まる。自転車での通勤・通学は超大変だな。富士市の住民に敬服する。40分くらい走って最終コンビニ。山小屋は今シーズン営業終了なので最後の補給地点だ。計算しつつ補給食を購入、エナジー飲料を入れる。さらに40分くらい走って最終水場。水筒と体にたっぷり水を補給する。自転車が重たい。富士山スカイラインに入ると山際が明るくなり、端正なその頂が姿を見せるが先はまだ長い。激坂はないが、脚を消耗させる登り坂が延々と続いた。
6時30分 五合目到着。もうすでに、筋力を使い切り、疲労困憊。しかし、経験上は登山と自転車は微妙に使う筋肉が違うので、まだまだ行けるはず。意を決してハイクにモードチェンジ。すぐに六合目小屋に着く。下界は見事な雲海が広がっている。見上げるとすっきり晴れ渡り、山頂がすぐ間近のように感じられるが、なかなかその距離を縮めることはできない。40分くらいごとに定期的に到着する山小屋に各駅停車し、淡々と高度を上げていく。八合目、私にとって未知の高度となったためか少し頭痛がする。いつにもまして呼吸を意識し、一歩一歩を着実に歩む。
11時 富士宮口山頂。ついに到着。ちょっと休憩して剣ヶ峰まで足を伸ばす。それまでの疲れを吹っ飛ばす眺め。火口の荒々しさ、見下ろすと海に、森に、街に。富士山は登っても素晴らしい山だった。帰りは来た道を降りることにする。
14時30分 五合目到着。自転車にモードチェンジ。あとは殆ど漕がず転がるだけだが、眠気もあるので集中を切らさないように。よくこんなに登ったのかと感じるくらい長い下りだった。
16時30分 新富士駅到着。桜エビ天丼を頂き、その後ホテルで何と13時間も寝た。
今回のチャレンジは過去五本の指に入るしんどさだった。もう一度やれと言われたら勘弁だが、完走後の達成感も半端ないので、このライド&ハイクを新たな登山スタイルとして確立していきたい。
<気づき>
閉山後の富士登山は是非があるが、トイレは全て閉鎖されており、小屋周辺の糞尿の状況が酷かった。携帯トイレは持っていくべき。
<ヒヤリハット>
睡魔に打ち勝つため、カフェイン錠やエナジー飲料を多用したが、自転車のダウンヒル時に頭痛がひどかった。用法用量は守ったほうが良い。