レスキュー研修会

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    【日程】2022年11月23日

    【実施内容】各自の持ち物(ザック、ストック、雨具、ロープ)を使って背負い搬送の実施

    【参加者】13名

    【内容】 リーダーK

    計画ではロープワーク研修会(中級)を行う予定であったが、諸事情により一般登山時における搬送トレーニングとして本研修会に変更し実施。内容としては夏に岳連で行ったレスキュー研修会の一部搬送部分を切り取った形で行う事とした。

    本来なら実際に山に入り研修会を行いたかったのだが、降雨のため仕方なく会員で農業を仕事とされいるKさんのビニールハウスで行うこととなった。雨風を凌ぎながらあれだけのスペースがある場所はそうなく、快く提供して頂いたKさんに心から感謝致します。本当にありがとうございました。まずは受付。参加者には体調管理チェックシートに記入してもらいコロナ対策とした。

    午前中のテーマは背負い搬送の検討である。

    最初に事前に打ち合わせでおいた指導部メンバーによるストックとザックを使った搬送方法の紹介し、改善案を参加者に検討してもらう形で進めていく。

    参加者を二つの班に分け、各班で話し合いながらアイデアを出し形にし、皆の前で発表してもらう。見ている班は実際に自分達も同じ内容で考えていることで発表に興味を示してもらい、自分たちとの違いなどを比較しながら勉強していく方法で行なった。

    最後に岳連研修会で考案したザックを2つ使用したシンプル且つ安定感のある方法を紹介して午前の研修を終えた。

    午後からは午前中に考えた搬送方法を使い実際に搬送を行なった。

    山の斜面ではないため緊張感に欠けたが、グループでの役割(リーダー、ルート工作者、ロープによる介助者等)は理解してもらえたのではないかと思う。

    【感想】N

    今回、山のレスキューを学べると連絡があり自分はもちろん周りでもそういう状況になったことがなく深く考えたことがなかったので良い機会だと思い参加しました。

    まず、一般登山道具からみなさんとは違い自分の意識の低さ必携アイテムの準備不足に気づかされました。

    縦走やテント泊などに行く時は持っていますが普段は重いからと持たない物もありました。でも、いつ事故が起こるかわからない状況を考え軽量コンパクトに必携できるよう工夫することも大事だと思いました。

    講習会とは違い、ベテランの方も一緒に案を出し合って進めていけたのもわかりやすかったです。人の重さを知ったこと、状況や携行品で工夫し臨機応変にできること、リスクに対しての準備や意識。

    安全登山を意識していましたが、もしもの時を想定して考える貴重な研修会になりました。

    雨で山での実践ができなかったのでまた開催されることがあれば参加したいです。

    その時には新たな提案ができるよう意識し山登りをしていきたいと思います。

    【感想】O

    1.講習の内容

    意識はあるが、片足を負傷し、自力での歩行が困難な要救助者を登山道経由で安全地帯まで搬送するとういう想定で、救助訓練を行いました。当日は、雨天だったため、Kさん所有のビニールハウスをお借りしての訓練でした。主催者側の想定している正解は言わず、自分たちで考えて、最適な方法を模索するという方法で訓練を行ったため、一般的なスクールより実践的なものであると感じました。2班に分かれて訓練を行ったのですが、自分たちはザックとストック、カッパ、カラビナ、スリングを用いて搬送方法を考えました。

    ・今回考案した搬送方法

    まず、カッパの上にカラビナを用いてスリングを固定し、前に引っ張れるようにしておきます。次に、ストックを銀マットでくるんでザックのストラップを通して座面を作り、カッパの上を挟んだ状態で要救助者に跨いでもらいます。そして、要救助者を搬送者が担いで、カッパから出たスリングを自分の前にもってきて、手で持ち、要救助者の腰が下がらないように持っておきます。

    この方法で、実際に搬送する様子を見てもらったところ、スリングを搬送者が持っているので、転んだりしてとっさの時に両手が使えないこと、搬送者の交代の際に手間取るなどの問題点を指摘していただきました。その後、現状ではベストの搬送方法であるザックを2つ連結して登山用ベビーキャリーのようにして搬送する方法を教えていただきました。このベストな方法で担いだところ、考案した方法に比べて、搬送者の交代に手間取ることもなく、要救助者にも負担がかからずやりやすかったのを覚えています。また、スリングを4つ用いて、ザックの上側前後左右につけることで、勾配がある地形を通過する際は搬送者に負担がかからないように補助者4名が要救助者を引っ張りながら搬送する事も教えていただきました。また、平坦で開けた地形が前提でしたが、ツェルトを広げて、要救助者を包み、4角を4人でもって搬送する方法も教えていただきました。

    2.講習受講後の感想

    自分たちで搬送方法を考えながら講習したため、印象に残った点は良かったと思います。ザックを2つ使った搬送方法は搬送者、要救助者ともに負担が少なく、快適でした。しかし、一般的な日帰り登山での場合、今回自分たちが持っていたような50Lや70Lの大型ザックがあるかと言われると持っていないことのほうが多いのではないかと思います。その場合は、単に背負い搬送をするか、肩車搬送になるかと思いますが、それも人数と要救助者の体格次第で難しくなるかと思います。いろいろ考えておかなければならないことは多いものだと思いました。実際に、要救助者を搬送してみての感想ですが、小柄な方だったのに背負うとなると非常に大変で、立ち上がるときには自分の膝が壊れるかと思いました。正直介助者の2人がいなかったら、立てなかったと思います。実際にケガをされた方を背負う場合は暴れたりされると思うので余計大変そうだと思いました。また、天候の都合で平地を散歩しただけですが、ザックに肩が圧迫され、手が痛くて困りました。平地において数分でこれでは、山地だとどうなるかわかりません。今後も山に行き続けるために、背筋力や脚力などの筋力トレーニングに励もうと思います。自分は夏山登山中に両足が攣って救助されたことがあるので、少しでも救助の知識を増やそうと思い、今回のレスキュー講習に参加しましたが、講習に参加したことで、自分の知識のなさを思い知りました。今後は自習して補っていこうと思います。最後に、講習会主催の皆様、参加者の皆様、今回このような学習の場を提供していただき、本当にありがとうございました。

     

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