アルパインクラブ(シニア)6月例会<石鎚山・墓場尾根>
【日程】
2019年6月7日~6月9日
【行程】
6月7日(金)
広島=三原久井高速バス駐車場(集合)=今治IC=土小屋(テント泊)
6月8日(土)
土小屋7:40~東陵基部8:55~矢筈岩9:35~10:50南尖峰手前11:10~墓場尾根 12:40~(クライミング)~南尖峰手前15:30~南尖峰15:35~天狗岳15:40~石鎚神社15:55~分岐16:20~東陵基部16:40~17:45土小屋18:00=18:50古岩屋(テント泊)
6月9日(日)
古岩屋6:25~岩屋寺(45番札所)=11:30三原久井駐車場(解散)
【参加者】7名
【登山概況】例会担当(Y.O)
4月頃より計画を練っていた石鎚山墓場尾根の登攀、東陵尾根を下った時に見た岩場のおどろおどろしい感じと墓場尾根というなんとも恐ろしい名前に緊張と楽しみを感じていました。今回の例会に向けビレイヤーの自己脱出や登り返しを参加予定者は練習。各自しっかりと準備を進めてきました。例会が近づいてきて更に墓場尾根の情報収集を行うと思っていた以上に登攀は簡単そう、クライミングシューズを履くまでの事でもないという事、尾根の取付にスムーズに行けるかどうかが核心部であるという事が判ってきた。簡単過ぎたら参加者に申し訳ない気がしていたのだが皆、「簡単な方がいいよ」という事で予定通りのコースで実施。
広島を発つ前から天気予報は良くなく、実施をするかどうか迷いましたが天気予報が好転した為、予定通り四国へ渡る。Googleマップで一番、近いルートで土小屋に向かうが県道40号線は通らなければ良かった。道も狭くグネグネで距離も長く時間も掛かった。今後は通らないように気をつけたい。深夜1:00頃に土小屋に到着。駐車場には我々の車以外に1台のみ。すぐにテントを張り消灯。未明にテントに雨の音、朝まで風が強く時折、テントを動きそうな突風が吹く。明日の山行がどうなる事かと心配であまり眠れず。
7時予定の出発でしたが早く行っても岩場は濡れているだろうという事で8時出発へ変更していたのだが霧雨の中、7時40分に出発。半ば登攀は諦めムードで、とりあえず岩場の取付までは今後の為に行ってみようという感じでのんびりの歩く。約1時間で東陵分岐、ここからは笹原の急登が続く。南尖峰に出る手前に少し岩場がある。乾いていても少しクライミング的要素がある箇所なのですが濡れていて危険な為、一応ロープを出して登る。全員が登り少し進むと南尖峰。 左側の尾根への取付を探しながら歩くが何本もそれらしい踏み跡がある。南尖峰の少し手前に不要な荷物をデポ。岩も少し乾いてきているようだが誰も行った事がないルート。登攀をするかどうか悩んだが折角ここまで来たので登攀用具を全て身につけ取付を探しに笹谷を下る。踏み跡は多数あり笹を掴みながら下って行くが行き詰まる。GPSで確認をしながら探すがそれらしい場所はない。K.I・Y.Oでロープも使い取付を探す。5人は安定した場所で待機。ガスが濃くて20M先も見えない状況でのルート探しは難しい。ネットからダウンロードしてきたGPSの軌跡もどうやら迷っているらしいという事が判り一旦、左岸側へトラバース。ここで漸く墓石のようなおどろおどろしい岩場を発見。
ガスの中、集合写真を取り、このまま尾根伝いに南尖峰まで登ろうという事になり岩稜歩きのようなルートを登っていると目の前に大きな岩場が現れ幾つかのリングボルトの支点と今にも朽ちて取れそうなハーケンが現れる。登攀ルートに偶然だが乗ったようだ。ここから3パーティーに別れ登攀開始。先発はT.M・F.Tペア、初めてのルート、濡れた岩場、先が見えないガスの中、登って行くT.Mさんの姿はやはり頼りになるし凄いと思った。途中の支点や終了点も歴史があり脆いカムも多用しながら4ピッチを登る。特に2ピッチ目は滑るし、のっこす感じもあり嫌らしかった。ガスと所々、濡れた岩場のお陰で思っていた以上に難しい感じになり全員が登攀を終えた時にはかなり充実感があった。登攀後は天狗岳を通過し二の鎖の休憩所から土小屋ルートで下山。土小屋の売店の営業時間に間に合わそうと早足で降りるが結局間に合わず。嗜好品を買う事ができなくなった為、K.Iさんがオススメの四国八十八カ所の四十五番のお寺の近くにあるお遍路さんが寝泊まりする東屋まで、土小屋から50分ぐらい掛け移動。東屋の中に4テンを2つ張り、豪華な食事で墓場尾根の登攀も出来たし、楽しい夜となった。
翌日は近くの四十五番、岩屋寺にお参りし帰広となった。山行ではないが是非、一見の価値ありのお寺です。また紅葉の時期に墓場尾根の登攀を計画しても良いかもしれない。
【ヒヤリハット報告】
アプローチ中の岩場でロープを出したが登ったルートとロープの流れが合ってなく、もしスリップした場合は危険であった。簡単な岩場でも今後はしっかりと考える事が必要だと感じた。