ユースクラブ8月例会 <北アルプス 穂高岳>

    【日程】2017年8月12日~15日
    【行程】【12日】 広島~新穂高ロープウェー~西穂山荘泊
    【13日】西穂山荘~西穂独標~ピラミッドピーク~西穂高岳~間ノ岳~天狗のコル~ジャンダルム~奥穂高岳~穂高岳山荘泊
    【14日】 穂高岳山荘~涸沢岳~北穂高岳~南岳小屋~槍平泊
    【15日】槍平~白出沢出合~穂高平小屋~新穂高温泉~飛騨清美IC~広島

    【参加者】森戸 隆男、江角 知子
    【登山概況】 例会担当リーダー( 江角 )
    お盆期間中で人が多く西穂、奥穂ではテント場がいっぱいでテントを張ることができず仕方なく小屋泊まりとなった。西穂山荘から西穂独標までは普通の登山道だが独標から西穂高岳まで岩稜歩きとなる。西穂から奥穂の間は日本最難関の登山道といわれるルートだが技術的なことよりアップダウンの繰り返しで終盤のジャンダルムを越えた後の切り立った馬の背の通過、最後の奥穂への登りは体力的に辛かった。奥穂から北穂までは天気が良く常念山脈や前穂、笠ヶ岳、槍ヶ岳が良く見える。北穂高岳小屋のテラスで休憩し大キレットを越えて南岳小屋へ。大キレットは前日の西穂~奥穂に比べると易しいルートだった。南岳新道を利用し槍平への下りは荒れている箇所もあり思いのほかペースが上がらなかった。槍平ではやっとテントを張ることができゆっくり過ごすことができた。槍平から新穂高温泉へのんびりと下山。平湯の森で入浴後帰路についた。
    【感想】
    お盆の渋滞で到着が遅れるのを恐れて深夜発に変更、高山市内で忘れ物を調達する時間ができた。新穂高温泉の駐車場も運よく駐車できた。登山期間中の天気予報はすっきりしないものの大崩れはしないようである。西穂山荘に上ってみるとテントサイトはほとんど塞がっていて3人用のテントを張るスペースはなかった。すべてが此方の都合通りにはならない。この時期、北アルプスはテントを張ることさえ難しい。結局山中3泊のうちテントが張れたのは槍平での1泊のみで財布には痛い山行になってしまった。軽量化のためには完全に小屋泊にするか、ツエルト泊にしておくべきだったかもしれない。(今回は小さなツエルトしか準備していなかった。)
    西穂山荘から西穂までは普通の登山ルートであるが、西穂から奥穂まではグレードの高い歩行が要求される。しかもアップダウンが激しいので肉体的にも厳しい。ルート中の危険な箇所には、はしごや鎖はあるもののテクニカルな部分だけなら剣の北方稜線や北鎌尾根より難しいように思われた。こんな場所をクライミングの訓練なども受けていない登山者が大勢歩いていると思うと少し怖くなる。ただルートはペンキでこれでもかというほどにマーキングされているので迷うことはない。
    奥穂山荘から南岳小屋までは大切戸の通過である。北穂の下部から長谷川ピーク手前までは落石に要注意である。狭い急なルンゼ状の中に登山道が下っているので逃げ場がない。落石の危険は十分に承知しておかねばならない。南岳小屋までの登り返しははしご登りが多く意外と楽であった。南岳小屋からは槍平に直接下るルート(南岳新道)を辿ったが、樹林帯に入るととたんに道が悪くなる。木の根っこに躓かないようにヨタヨタと下るしかない。予想はしていたがつらく長い下りだった。
    天気は最後まで崩れることなく、眺望も十分楽しめた。人は多かったが長時間の待ちはなかった。奥穂山荘でギュウギュウにされたことを除けば総じて快適で充実した山行であった。(森戸)
    【ヒヤリハット報告】
    落石が多く鎖場などで順番待ちしているときは注意が必要。