ユースクラブ5月例会 <槍ヶ岳>
【日程】2015年5月2日~4日
【行程】5月2日:新穂高温泉→槍平TS
5月3日:槍平TS→槍ヶ岳→槍ヶ岳山荘TS
5月4日:槍ヶ岳山荘TS→槍平→新穂高温泉
【メンバー】森戸、池本、江角、堀
【登山概況】
ちょうど5年前に第2山行委員会で槍に行って以来の5月の槍ヶ岳である。5年前は雪が多いのと槍平から槍が岳、西鎌を経て双六まで1日の計画であったので時間切れということもあり、穂先には登れなかった。今回はぜひとも穂先には登ろうということで槍の肩で1泊する計画とした。これなら時間待ちが少々長かろうと十分登れるであろう。装備も十分に整えた。
新穂高温泉には6時過ぎに到着。駐車場では大勢の登山客が登山の準備を始めていた。岐阜県では昨年の12月から北アと御嶽で登山届の提出を条例で義務化している。まだ適用にはなっていないようであるが罰則規定もある。ただ我々にとっては登山届の提出はこれまでも行ってきたことであるし、自分達で作成した計画書を印刷して提出するだけのことだ。新穂高センターという立派な建物が出来ていて、登山指導センターはこの建物の一角にある。登山届の提出に登山指導センターに立ち寄るとティッシュを配る人がいるわ、地元のテレビ局が取材しているわ、何コレといった感じであった。でも侮るなかれ、昨年末、年始にこの登山届を出していたおかげで救助された人もいるのだ。登山届を提出すると登山届出済証をくれる。通行手形みたいなものだが、例えば携帯の通信可能エリアの情報もバーコードで示されたURLを開けば分かる仕組みになっていて、よく考えられている。下山したら下山届を出して下さいと用紙を渡される。岐阜県にまた下りてくるから良いようなものの長野県や富山県に下山する人はどこに提出するのだろう。上高地では登山届は出しても下山届は出さなくて良いといわれた。一山超えるだけで規則が全然違ってしまうのもどうかと思ってしまう。
ともあれいざ出発。白出沢の出合までは雪はほとんど残っていない。滝谷出合は雪で埋まっているものの雄滝は完全に見えていた。5月の強い日差しが照りつける中、何とか槍平にたどり着く。水場は小屋近くの沢を利用できるように雪に竪穴が掘ってあった。トイレも雪を掘り下げて使えるようになっていた。何ともありがたいことだ。テントを立ててしまうとあとは何をすることもなく、宴会モードに突入。
翌5月3日は3時30分起床。前日の予報では5月4日は少し天気が崩れそうである。今日中に槍まで空荷で往復することも考えたが、4日どの程度の崩れなのかよくわからないので一応全部の荷物を担いで行くことにする。飛騨乗越までゆっくり雪面を上がる。穂先は真っ黒でほとんど夏と変わらない状況であった。テントも土の上に張ることができた。肩の小屋に上がってみると海外からの客が多いのに驚かされる。フランス語、韓国語いろんな言葉が飛び交っている。穂先へは待ち時間もなくスムースに往復。天気は良く、まさに360度の絶景。槍ヶ岳山荘は雨水を売ってくれる。汚い雪を溶かすよりはましなので6Lほど購入。テントに帰って予報を調べたら朝から雨の予報。先に進まず明日の下山を決定する。
5月4日は予報通り朝から雨。そんなに強い雨ではないが少し風が強い。今回の山行ではじめてアウターを着こむ。飛騨乗越から少し下ると風が弱まる。6時間ほどで新穂高に到着。下山届提出。下界も結構雨が降ったり止んだり、主稜線上の行動は難しかったかもしれない。早く下山して正解だった。(森戸 記)